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「永遠の命と思って夢を持ち、今日限りの命と思って生きるんだ。」

ある方から頂いた「池田大作とデューイ」とのタイトルが付された原稿の続きを、以下ご紹介致します。

  

      記

 

3 日英両版の内容分析

『人間教育への新しき潮流』とLiving as Learningは、一部を除いて、ほぼ同一内容を語っているが、目次と章立てが大きく異なる。以下に記す。

 

『人間教育への新しき潮流 デューイと創価教育』

第1章   デューイ哲学の光源

1 二十一世紀に光るデューイの人と哲学

2 出会いがつくる人生の旅路

3「師弟の精神の継承」が人間教育の神髄

4 よき師、よき友、よき人生

5 戦争に抗し、平和の哲学を実践

第2章   教育の使命

1 教育思想の共通点と現代の教育課題

2 学校教育のあり方と、いじめの問題

3 家庭教育の役割と人格の尊重

4 次代の知性を育む大学の使命

5 二十一世紀の大学の使命

6 世界市民の要件と教育

7 生涯学習と人間の成長

第3章   対話と民主主義

1 共生の社会を築く「対話」の力

2 「対話」による紛争解決の潮流

3 民衆主役の世紀を目指して

4 「民衆の連帯」と民主主義社会

第4章   科学・哲学・宗教

1 人間の幸福のための科学技術

2 創造的生命を開化させる哲学

3 グローバル時代の宗教の使命

4 希望の未来は青年から、女性から

注、引用・参照文献、索引

 

他方、英訳本である、Living as Learning は、次のような構成である。

1   What Dewey Stood for

2   Learning Together

3   From Mentor to Discipline

4   Growth Is the Goal

5   The Cost of War

6   All Children Unique

7   Educational Wisdom

8   Creative Families

9   The University Experience

10  The Twenty-First Century University

11  Dialogue and Transformation

12  Ongoing Education

13  Dialogue and Transformation

14  Breaking the Cycle of Violence

15  Creative Democracy

16  Many Kinds of Democracy

17  Science and Technology

18  A Responsive Philosophy

19  Religious Humanism

20  Expanding Opportunity, Expanding Democracy

Appendix 1. Selected WorksDaisaku Ikeda

Appendix 2.Selected WorksJim Garrison

Appendix 3 Selected WorksLarry Hickman

Appendix 4.Selected WorksJohn Dewey

Appendix 5.Slected WorksTsunesaburo Makiguchi

 

以上の目次から判断されるように、日本語版が4章構成なのに対し、英語版は、20(Conversationと書かれている)構成である。また、各章の題目も全く異なる。また読みやすくするためか、日本語版には多くの小見出しがついている。これは英語版では多くの場合、省略されているか別の表題になっている。これでは翻訳とはいえないのではないか?しかしながら、会話の構成は、筆者は対照してみたが、大体、同じであった。この本の元になっているオリジナルな会話は一体、何語で行われたのだろうか? 英語版の冒頭には、通訳らしき女性と映っている3人(計4人)の写真が写っているので、池田大作には通訳がついていたのであろう[15]。しかしそれではなぜ、英語版は、日本語版の本の翻訳なのか? 3者の会談が、通訳を介した英語で行われたのであるならば、池田大作氏の発言だけ、英語にすれば済むことではないか?

 奇妙な点は細かなところにある。日本語版には、(笑)という表現が、会話中、頻出する。しかし英語版には(笑)の文字はない。これはオリジナルな?日本語版が、池田大作氏の健在説を補強するために、臨場感のある、(笑)の言葉を入れたとしか思えない。他にも「池田会長もご承知のように」(19頁)とか、(池田大作氏の)「おっしゃるとおりです」(20頁)とか、池田大作氏があたかも、会話の行く末を全て理解したうえで、対談に臨んでいるような表現が、日本語版には頻出する。そして多くの場合、英語版には該当する応答表現が存在しない。その全てを注記するのは煩瑣な作業だし、当論文を読みにくくするだけなので省略するが、とにかく、日本語版の対話の臨場感(池田大作氏が元気に活動しているという臨場感)に、比べ、英語版はあたかも、直接の対話ではなく、一度か二度会った後に、メール交換などで疑似対話空間を記録したというような、雰囲気なのである。これは無論、池田大作氏の対話者であるジム・ガリソン博士やラリー・ヒックマン博士が、英語版は母国語として自身で読めるため、その辺りを配慮してのものだろうと筆者は、推測している。

 疑問点の第二は、池田大作氏の博識である。正直に言うが、デューイの研究者として、私はすでに30年近く過ごしているが、いまだにデューイの英文は難解で、ときに読み解くのが困難である。これはデューイに関わる研究者の多くが、日欧米関わらず、痛切に感じていることだろう。しかし天才池田大作?は、デューイの文献を楽々読みこなし、引用している。その知識は下手な大学教授が足元に及ばないほど、博学多才である。ただし、この本で引用されるデューイの文章は池田大作氏の発言の場合、理解しやすい文章からの引用が多いとはいえ、しかし池田大作氏は本当にデューイの著作や研究書を読みこなして発言したのだろうか?

 日本語版第一章 「二十一世紀に光るデューイの人と哲学」(10頁、先に示したようにこの題名からして英語版と異なる)では、太字で「対話の中にこそ本当の価値がある」という見出しで始まっている。しかしこの見出しは、日本語版のみであり、英語版にはない(p.1)。さらに冒頭、池田大作氏による次のような発言がある[16]

 

[15] 批判的な視点でアメリカSGI and 関西合同総会の様子を映すYou Tube Videoがインターネット上に公開されている。 https://www.youtube.com/watch?v=G9lY77xgZ28&list=WL&index=3

 これを観る限り、池田大作氏はほとんど挨拶程度しか英語が話せず通訳を介さなければならないのがわかる。なお、池田大作氏はこのビデオの中で次のように発言している。「クリントン元気かしら? あのようにね、口を上手くね、うんとうんとね、人を誤魔化してね、あのー、あのー、警察に捕まんないように、んふふふ、まあ、いいや、口をうまく、クリントン以上に口をうまくね、折伏戦でやってください。指導してください。口を上手く。口下手なんてのはね、時を遅れています。クリントンは口が上手かったんだから。後で奥さんに怒られるけれども」2016721日閲覧。

[16] 以下、日本語版には漢字にふりがながついているケースが多いが、本論文の読者には不要と思い、略した。

            つづく

 



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大学と各種の専門学校で、法律学、哲学、社会学、家族社会学、家族福祉論、初等社会、公民授業研究、論理的思考などの科目を担当しています。
KJ法、マインド・マップ、ロールプレイングなどの技法を取り入れ、映画なども教材として活用しながら、学生と教員が相互に学び合うという参画型の授業を実践しています。現在の研究テーマの中心は、法教育です。
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