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「永遠の命と思って夢を持ち、今日限りの命と思って生きるんだ。」

ある方から頂いた「池田大作とデューイ」とのタイトルが付された原稿の続きを、以下ご紹介致します。

  

        記

 

さらに分析を続けていこう。

 

ヒックマン 牧口初代会長は、日本政府が一九三〇年代から四〇年代にかけて標榜した軍国主義に真正面から反対しました。これはきわめて勇気のいる行為でした。その勇敢さは、現代に生きる私たちには十分には理解できないほど、類い稀なものであったでしょう。

 牧口会長が、日蓮やデューイの著作の中に見いだした教訓は―それは牧口会長が命を犠牲にしてまで実践したものですが―私たちの経験を評価する基準は、あくまでも人間としての実践そのものにあるということでした。

池田 まさにご指摘のとおりです。

 戦前・戦中の日本では「治安維持法」という悪法のもと、言論の自由や信教の自由は奪われ、国民の基本的人権は徹底して抑圧されました。

 その帝国日本の思想的な支柱となったのが、国家神道を中心とする国家観です。

 一九三七年(昭和十二年)、日本が軍国主義へとさらに傾斜していくなかで、文部省(当時)が編纂した『国体の本義』には、万世一系の国家観が象徴的に記されています。

 (以下省略)

ヒックマン デューイは、一九一九年(大正八年)に日本を訪れた際、日本の教育の現実を見て愕然としました。彼は牧口会長と同じ危惧を抱いたのです。

 とりわけデューイが驚いたのは、教師たちが学問に対して誠実であるよりも、むしろ天皇への忠誠を重んじていたことです。

 (以下省略)

池田 民主主義社会であれば、国民の基本的人権が守られ、国家権力と個々の家庭のあいだに、さまざまな民間の組織が存在します。そうした国家に依存しない自発的な民衆の連帯こそが、権力の暴走を監視し、抑えていく力になります。ところが全体主義社会では、それらがすべて国家の側に取り込まれ、民衆一人一人が抑圧されてしまう。

事実、あの戦時中、さまざまな団体が、結果として軍部政府に加担しました。日蓮正宗も、国家権力に迎合して、牧口会長に神札の受容を強要するに至りました。その神札を拒否したことが弾圧を決定的なものにし、牧口会長は治安維持法違反と不敬罪の容疑で逮捕されたのです。あのような狂った社会は、二度とあってはならない。その意味でも、正しい教育が大事です(102-104頁、pp.58-59.[21]

 

  ヒックマン博士の発言が自身のものかどうかは不明(ゴーストライター?)だが、この部分には創価学会の原点がデューイの日本に対する態度を上手く、利用しながら見事に宣伝されているのが私には印象的だった。特に軍国主義的な皇室崇拝を否定し、戦前の治安維持法や国家神道に真っ向から反対した牧口常三郎を宣揚するのはまだわかる。しかしながら、ここでは池田大作氏は日蓮正宗の批判をしているが、たとえ幼少時で洗脳下にあったとはいえ、果たして軍国主義に浸っていた(この本でも弁明はあることはあるが)、池田大作氏に牧口常三郎氏を手放しで宣揚する資格があるのか、私は率直に問いたい[22]。また、正しい教育が大事なのは事実だが、一部の創価学会の教員は公立学校で、池田大作作成の歌を生徒に歌わせていたりする[23]。このような行為が公立学校における宗教教育の問題に暗雲を投げかけていることに、創価学会員は気が付かないのだろうか?

 

[21] この問題に理解するためには、戦前の特高警察の資料も分析し、詳細な議論を展開した伊藤貴雄「牧口常三郎の戦時下抵抗(1)一 天皇凡夫論 と教育勅語批判 を中心 に一」『創価教育』(2) 2009-03 p.251の議論が大変有益である。

[22] 「私が当時、戦争に負ければよいと思っていたといえばウソになる。ただ戦争が早く終わって欲しいと思っていた。もちろん愛国心はあった。それはもう徹底して植えつけられたのである。一切の価値観が天皇にあり、国家にあった。教育の恐ろしさは、幼児の純白な心のキャンバスに、自在に色を塗っていけることだ。それは今になってわかることである。

 高小をでたら少年航空兵になろう、私はそう思っていた。勇んで兵士に憧れて志願していく友達に刺激されたことはいうまでもない」(前出『私の履歴書』、46頁)。

[23] 乙骨正生「東所沢小学校「母」の歌問題」(『FORUM 21 2011.3, 2011.10)によれば、公立学校である埼玉県所沢市にある東所沢小学校で平成18年に行われた校内音楽祭で、池田大作創価学会名誉会長が作詞し、創価学会婦人部を讃える意図を持つ「母」の歌」を生徒に歌わせたという。これを主導したのは、公明党の西田実仁参議院議員の妻、西田美千代であった。

 

            つづく




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