「永遠の命と思って夢を持ち、今日限りの命と思って生きるんだ。」

 

 山本哲也創価学会副会長が、私を名誉棄損で訴えた裁判の一審判決の続きをご紹介させて頂きます。

 

           記

 

(2)抗弁ア(エ)(真実相当性)について

前記(1)の認定判断によれば,被告において,本件各適示事実が真実であると信じるについて,確実な資料,根拠に乏しいというべきであるから,これに相当の理由があると認めることもできない。

 

(3)小括

前記(1)及び(2)によれば,その余の点について判断するまでもなく,

抗弁ア(違法性阻却事由)は理由がない。

 

3 抗弁イ(権利濫用)について

 

訴状等訴訟関係書面をインターネット上に公開する行為は、一般市民に対する積極的な情報提供を目的としてなされるものであり,訴訟を遂行する上で必要不可欠な行為とはいえないから,これを訴訟上の主張立証活動と同視することはできない。それゆえ,別件訴状が別件事件の公開の訴訟手続において陳述され,さらに,その要旨が同事件の判決文中に引用され,これが公開されているとしても,それらの訴訟上の主張立証活動とは別に本件ブログにおいて別件訴状を公開した行為が,裁判の公開(憲法8 21項)を理由に正当化されるものではないというべきである。

したがって,裁判の公開の方が優先することを理由に本訴請求が権利濫用であるとする被告の主張は,その前提を欠くものというべきであるから,採用できない。

また,複数の権利侵害のうち,いずれの侵害について訴えを提起するかは, 原告の選択に委ねられるべき事柄であるから,その選択の不当性をもって権利濫用の根拠とする被告の主張は,その前提を欠き,採用できない。

よって,抗弁イには理由がない。

 

4 請求原因(掲載差止め及び損害)について

(1)請求原因エについて

前記1(2)のとおり,本件各文言が,原告の社会的評価を低下させていることは当事者間に争いがないところ,被告は,現在も,本件ブログ上において本件各文言の掲載を継続しており,かつ,これを削除する意思がない(甲9ないし13,被告本人)。このことに加え,本件各文言及び本件各摘示事実の内容に照らすと,本件各文言が本件ブログ上に掲載された状態を放置すれば,原告に重大かつ著しく回復困難な損害が生ずるものと認めるのが相当であるから,現に行われている侵害行為を排除し,又は将来生ずべき侵害を予防するために,本件各文言について削除請求を認めるものとする。

 

(2)請求原因オについて

本件各摘示事実は,原告が,殺人を含む重大な犯罪を共謀ないし計画し  たとする悪質なものである。また,本件各文言は,誰でも閲覧可能な本件ブログ上に掲載されたものであり,本件ブログが,平成23年2月に開設されてから平成26年10月24日までの間にのベ約110万ページビ ユ一のアクセスを受けていることがうかがえることからすると(被告本人),本件各摘示事実は相当程度広範囲に伝播したものと認められる。これらのことに加え,原告が,前記1(1)のとおり,宗教団体の幹部という地位にあることにも鑑みると,本件各文言が掲載されたことによって,原告の社会的評価が低下した程度は相応に大きいというべきである。

その一方で,本件各文言は,いずれも別件訴状の一部として掲載された  ものであり,その内容を理由付ける客観的な証拠等が本件ブログ上に掲載されているわけではないことがうかがえる。また,被告は,創価学会の現状に対し批判的な立場をとっており(乙1),本件ブログにおいても,同会又は原告を含む同会の幹部らを相手方とする訴訟における自らの主張書面等の内容を転載し,読者に対してそれらの訴訟への支援を呼びかけることなどにより,かかる立場を明らかにしている(甲1、3、10ないし13)。これらのことに鑑みれば,本件ブログの一般読者の通常の注意と読み方からすると,本件各摘示事実を真実として理解するのではなく,創価学会の幹部らに対し批判的な立場をとる一方当事者としての立場から,被告が主張する事実に過ぎないとの限度で理解するであろうことがうかがわれる。また,本件各文言の掲載によって,原告が現実に社会生活上の不利益を被ったことをうかがわせる証拠はない。

以上の事情を総合すると,本件各文言が本件ブログに掲載されたことに よって原告が被った精神的損害を金銭に評価した額を,50万円と認めるの が相当である。

また,被告による不法行為と相当因果関係のある弁護士費用の額を,5万 円と認めるのが相当である。

     つづく



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         記
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大学と各種の専門学校で、法律学、哲学、社会学、家族社会学、家族福祉論、初等社会、公民授業研究、論理的思考などの科目を担当しています。
KJ法、マインド・マップ、ロールプレイングなどの技法を取り入れ、映画なども教材として活用しながら、学生と教員が相互に学び合うという参画型の授業を実践しています。現在の研究テーマの中心は、法教育です。
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