山本哲也創価学会副会長が、私を名誉棄損で訴えた東京地方裁判所の判決に対する控訴理由書をご紹介致します。
記
平成27年(ネ)第3661号損害賠償請求控訴事件
控訴理由書
控訴人 髙倉良一
被控訴人 山本哲也
平成27年10月20日
控訴人訴訟代理人
弁護士 生田暉雄
東京高等裁判所第5民事部
記
第1、本件訴状概要
1、本件訴状の概要は、被告はブログを開設して、被告が訴外和田に損害賠償を求めて提訴したとして本件訴状を紹介するという体裁のもとに以下のように原告の名誉を侵害したというものである。
その1は、
“創価学会の要職にある原告が、被告の言動を封殺する為に、被告に対し、脅迫罪(刑法222条)や強要罪(同223条)に該当する犯罪行為を実行すること、さらにはそのための手段として殺人罪(同199条)や逮捕・監禁罪(同220 条)等の犯罪行為までも実行することを、訴外和田らと共謀した”
その2は、
“創価学会の要職にある原告が、被告の言動を封殺する為に、訴外和田を通じて、被告に対し殺害予告をして脅迫し、また、査問の場において、家族に対する危害を加える旨を被告に告知して脅迫、強要を行う計画を立案した”
その3は、
1.
“創価学会の要職にある原告が、被告の言動を封殺するために、被告を逮捕・監禁して傷害ないし殺害することを計画して、平成20年2月24日に査問の前日に、被告を上京させた”
このように原告が訴外和田らと共謀して、被告に対して脅迫、強要、殺人、逮 捕、監禁行為を加えることを企画したというものである。
しかしながら、原告が、被告に対し、上記の行為に及んだことは一切なく、本件文言は全くの虚偽である。
被告のブログは、原告が、訴外和田を通じて、被告に対し殺人を予告して脅迫し、さらには被告に対する逮捕・監禁、傷害、殺人、脅迫、強要行為を実現する 計画を立案し、同計画に従って被告を上京させたとの事実を摘示し、一般読者 (閲覧者)に対し、原告が、宗教法人の要職に就く者でありながら、重大な犯罪を実行に移す意思を有し、かつ、犯罪実行の具体的な計画立案及び準備行為を行つた者であるとの印象を与えるものであり、原告の社会的評価を低下させるものである。
というのである。
2、被告は本件訴状を全面的に争い、名誉棄損の事実の真実性、相当性、公共の利害、公益を図る目的、真実と信ずべき相当の理由を詳細に主張する。
被告が訴状その1ないしその3の事実を真実と信じた相当の理由は次のとおりである。
(1)被告は準備書面(3)(平成25年11月6日付)で事実を真実と信じた相当の理由を主張する。
その理由は、
①友岡雅哉の警告
②佐々木信行の査問
③野崎至亮との相談
④和田公雄とのかかわり、特に和田も創価学会から査問を受けたこと
⑤新宿での創価学会による被告の査問
以上の事実の存在自体から、ブログ記載の事実の真実性を信じた、というのである。
つづく
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明日12月6日から、山本哲也創価学会副会長が、私を名誉棄損で訴えた東京地方裁判所の判決に対する控訴理由書と陳述書をご紹介させて頂きます。
私の訴訟代理人弁護士である生田暉雄先生が、東京高等裁判所に提出された控訴理由書は、全部で4頁の簡潔なものです。私が執筆した陳述書は、全部で13通、計43頁です。
私は、自身の陳述書を作成した後、生田先生の控訴理由書を拝読しました。私が総計43頁も必要とした主張内容を、生田先生は、わずか4頁でまとめておられました。驚くとともに、とても勉強になりました。
皆様方であれば、どのような控訴理由書と陳述書を執筆されるでしょうか。下記のブログでご紹介した東京地方裁判所の判決を再度ご高覧の上予測なされば、明日からのブログ記事が面白く感じられるかもしれません。
記
創価学会池田カルト一派との裁判シリーズ その237
http://wrpandora.blog.shinobi.jp/Entry/586/
創価学会池田カルト一派との裁判シリーズ その238
http://wrpandora.blog.shinobi.jp/Entry/587/
創価学会池田カルト一派との裁判シリーズ その239
http://wrpandora.blog.shinobi.jp/Entry/588/
創価学会池田カルト一派との裁判シリーズ その240
http://wrpandora.blog.shinobi.jp/Entry/589/
創価学会池田カルト一派との裁判シリーズ その241
http://wrpandora.blog.shinobi.jp/Entry/592/
創価学会池田カルト一派との裁判シリーズ その242
http://wrpandora.blog.shinobi.jp/Entry/593/
創価学会池田カルト一派との裁判シリーズ その243
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記
第2 反訴請求
前記第1のとおり,原告の本訴請求は理由があること(ただし,損害額は一 部のみ。)に鑑みれば,その訴えの提起が不法行為に該当するとは認められないことが明らかである。
したがって,その余の点について検討するまでもなく,被告の反訴請求は理 由がない。
第3 結論
以上によれば,原告の本訴請求は,本件各文言の削除並びに損害額55万円 及びこれに対する平成25年3月5日から支払済みまで民法所定年5分の割 合による遅延損害金の支払を求める限度で理由があるからこれを認容し,その余は理由がないからこれを棄却し,被告の反訴請求は,理由がないからこれを棄却することとし,訴訟費用について民事訴訟法64条本文,61条を,仮執行宣言について同法259条1項を各適用して,主文のとおり判決する。
東京地方裁判所民事第15部
裁判長裁判官 青木 晋
裁判官 佐藤 貴大
裁判官足立堅太は,転補により署名押印することができない。
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記
(2)抗弁ア(エ)(真実相当性)について
前記(1)の認定判断によれば,被告において,本件各適示事実が真実であると信じるについて,確実な資料,根拠に乏しいというべきであるから,これに相当の理由があると認めることもできない。
(3)小括
前記(1)及び(2)によれば,その余の点について判断するまでもなく,
抗弁ア(違法性阻却事由)は理由がない。
3 抗弁イ(権利濫用)について
訴状等訴訟関係書面をインターネット上に公開する行為は、一般市民に対する積極的な情報提供を目的としてなされるものであり,訴訟を遂行する上で必要不可欠な行為とはいえないから,これを訴訟上の主張立証活動と同視することはできない。それゆえ,別件訴状が別件事件の公開の訴訟手続において陳述され,さらに,その要旨が同事件の判決文中に引用され,これが公開されているとしても,それらの訴訟上の主張立証活動とは別に本件ブログにおいて別件訴状を公開した行為が,裁判の公開(憲法8 2条1項)を理由に正当化されるものではないというべきである。
したがって,裁判の公開の方が優先することを理由に本訴請求が権利濫用であるとする被告の主張は,その前提を欠くものというべきであるから,採用できない。
また,複数の権利侵害のうち,いずれの侵害について訴えを提起するかは, 原告の選択に委ねられるべき事柄であるから,その選択の不当性をもって権利濫用の根拠とする被告の主張は,その前提を欠き,採用できない。
よって,抗弁イには理由がない。
4 請求原因(掲載差止め及び損害)について
(1)請求原因エについて
前記1(2)のとおり,本件各文言が,原告の社会的評価を低下させていることは当事者間に争いがないところ,被告は,現在も,本件ブログ上において本件各文言の掲載を継続しており,かつ,これを削除する意思がない(甲9ないし13,被告本人)。このことに加え,本件各文言及び本件各摘示事実の内容に照らすと,本件各文言が本件ブログ上に掲載された状態を放置すれば,原告に重大かつ著しく回復困難な損害が生ずるものと認めるのが相当であるから,現に行われている侵害行為を排除し,又は将来生ずべき侵害を予防するために,本件各文言について削除請求を認めるものとする。
(2)請求原因オについて
本件各摘示事実は,原告が,殺人を含む重大な犯罪を共謀ないし計画し たとする悪質なものである。また,本件各文言は,誰でも閲覧可能な本件ブログ上に掲載されたものであり,本件ブログが,平成23年2月に開設されてから平成26年10月24日までの間にのベ約110万ページビ ユ一のアクセスを受けていることがうかがえることからすると(被告本人),本件各摘示事実は相当程度広範囲に伝播したものと認められる。これらのことに加え,原告が,前記1(1)のとおり,宗教団体の幹部という地位にあることにも鑑みると,本件各文言が掲載されたことによって,原告の社会的評価が低下した程度は相応に大きいというべきである。
その一方で,本件各文言は,いずれも別件訴状の一部として掲載された ものであり,その内容を理由付ける客観的な証拠等が本件ブログ上に掲載されているわけではないことがうかがえる。また,被告は,創価学会の現状に対し批判的な立場をとっており(乙1),本件ブログにおいても,同会又は原告を含む同会の幹部らを相手方とする訴訟における自らの主張書面等の内容を転載し,読者に対してそれらの訴訟への支援を呼びかけることなどにより,かかる立場を明らかにしている(甲1、3、10ないし13)。これらのことに鑑みれば,本件ブログの一般読者の通常の注意と読み方からすると,本件各摘示事実を真実として理解するのではなく,創価学会の幹部らに対し批判的な立場をとる一方当事者としての立場から,被告が主張する事実に過ぎないとの限度で理解するであろうことがうかがわれる。また,本件各文言の掲載によって,原告が現実に社会生活上の不利益を被ったことをうかがわせる証拠はない。
以上の事情を総合すると,本件各文言が本件ブログに掲載されたことに よって原告が被った精神的損害を金銭に評価した額を,50万円と認めるの が相当である。
また,被告による不法行為と相当因果関係のある弁護士費用の額を,5万 円と認めるのが相当である。
つづく
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記
キ 被告は,本件会談に向かう途中,和田から,「優秀な人間を殺したくない」 と告げられた旨陳述し(⑥,乙19、21),その裏付けとして録音体及び録音反訳書を提出する(乙29,乙30の1,2)。
しかしながら,和田の上記発言内容は,その前後の文脈に照らすと,被告が創価学会内での地位を失うことを憂慮しているに過ぎないことがうかがわれ,被告に対する殺害予告であると解することはできないから,被告の言動を封殺するために被告又はその家族に対し具体的な危害を加えることまでをうかがわせるものではない。
また,被告は,本件会談の終了後,和田から,本件会談の前日に被告と和田とが待ち合わせた場所の付近に多数の創価学会員がいたこと,かかる待合せに被告が現れなかったため,創価学会の特殊部隊に拉致されて暴力的な取調べを受けているのではないかと心配したことなどを告げられた旨陳述する(乙20, 27)。
しかしながら,和田の上記発言内容を客観的に裏付ける証拠はないところ, 原告は,被告と和田との待合せ場所に待機するよう創価学会の職員に指示したことはない旨供述することに照らし(甲5),和田が上記発言をしたとは認め難い。なお,和田の上記発言内容自体,必ずしも,原告と和田とが共謀の上,被告を拉致することを企てたことをうかがわせるものとまでは認め難い。
ク 甲14,乙29,乙30の1,2及び弁論の全趣旨によれば,被告が,創価学会及び池田等の幹部に対する批判的表現を記載した日記をその妻に渡したところ,これが妻から創価学会の関係者に渡されるなどし,平成20年2月24日の本件会談において,被告は,原告から,その日記の内容等について問い質されたこと,また,創価学会の四国における会合情報を被告が漏洩した疑いが持たれていることについても問い質されたが,被告はこれを一貫して否認したこと,そして,本件会談の際,その日記の記載内容等に関して,和田が,被告に対し,和田宛ての詫び状を書くことを要求し,被告は「和田さんがそう言われるのであれば,敢えてわたしちゃんとしっかり,本当にご迷惑かけていますから,実際に書きます。」などと応じたこと,被告が,その日記に関し,「公開されてないものを基にして,分析して,そんなことで追及してやるとか,問題にするとかいったら,脅迫です。わたしは本当に申し訳ないけれども,創価学会の。」と発言したのに対し,原告が,「それおっしやったら危ないですよ。」と述べて,被告の発言を制止したことが認められる。
しかしながら,本件会談の内容全体に照らすと(甲14,乙29,乙30の1,2),原告及び和田の上記言動をもって直ちに,被告の言動を封殺するために被告又はその家族に対し,危害を加える旨を告知して脅迫,強要をし,又は被告を逮捕,監禁して傷害ないし殺害することを計画していたことをうかがわせるものとは認め難い。
また,本件会談の内容自体から(甲14,乙29,乙30の1,2)原告が,被告に対し,被告の言動を封殺するために脅迫若しくは強要罪に該当する犯罪行為,又はその手段として殺人若しくは逮捕監禁罪に該当する犯罪行為を実行することを和田と共謀し,計画したなどとする本件各摘示事実の存在がうかがわれるものではない。
そして,そのほかに本件各摘示事実が真実であると認めるに足る証拠はない。
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大学と各種の専門学校で、法律学、哲学、社会学、家族社会学、家族福祉論、初等社会、公民授業研究、論理的思考などの科目を担当しています。
KJ法、マインド・マップ、ロールプレイングなどの技法を取り入れ、映画なども教材として活用しながら、学生と教員が相互に学び合うという参画型の授業を実践しています。現在の研究テーマの中心は、法教育です。
私は命ある限り、人間を不幸にする悪と闘い抜く覚悟です。111歳までは、仕事をしようと決意しています。