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「永遠の命と思って夢を持ち、今日限りの命と思って生きるんだ。」

 「権力悪との闘いシリーズ その32」でご紹介致しましたが、8月30日午後1時45分に、香川県弁護士会が、私の訴訟代理人である弁護士の生田暉雄先生に対して1ヶ月間の業務停止処分を行いました。

 

 以下、生田先生が、日本弁護士連合会に提出された文書「懲戒処分の異議申立及び効力停止申立書(その3)」を掲載させて頂きます。

 

        記

懲戒処分の異議申立及び効力停止申立書(その3)


                              平成
25

 

審査請求人

    弁護士 生 田 暉 雄

 

  

 

 

                記

 

目 次

 

 第1、香川弁護士会懲戒議決書(別紙9)の問題点

 

 第2、議決書の事実誤認及び認定証拠が不明であること

 

 第3、契約の成立には弁護士職務基本規程が重要であること

 

第4、結論

 

 

第1、香川弁護士会懲戒議決書(別紙9)の問題点

 

  議決書の事実認定としての問題点は以下の4点である。

 

 1、懲戒請求者は平成21年12月17日以降も複数回に渡り、対象弁護士に事件処理を催促した(2頁……以下頁数は議決書の頁数)と認定していること。

 

 2、着手金を受領しながら委任契約が成立してないということはあり得ないことである(3頁)。

   少なくとも着手金受領後においては、委任契約が成立しているものと解するほかない(3頁)。

金員を着手金とせず預り金とするか、内容の詳細連絡が受任の条件である旨を書面化すべき(3頁)と認定していること。

 

 3、A及びBは紹介者に過ぎない(3頁)と認定していること。

 

 4、懲戒請求者から書簡が来て、委任継続の意向を示し、事件処理を促している(4頁)と認定していること。

 

  以上である。

 

 

第2、議決書の事実誤認及び認定証拠上の問題点

 

 1、懲戒請求者の懲戒申立書

 

   本件懲戒申立書は、極めて簡単な申立書(別紙4)である。

    何度も主張するように、懲戒請求者は何期も市議会議員を務めた市議会議員のプロである。

懲戒申立書の作成等も専門家である。

また虚偽の懲戒申立が虚偽告訴罪(刑法172条)に該当することを十分に知っている。

そのため、虚偽告訴罪に当たらないよう、極めて簡単な懲戒請求書を作成しているのである。

香川県弁護士会綱紀委員会、懲戒委員会としては、懲戒申立書が申立として不十分であるならば、申立書の補充書を提出させるべきである。

綱紀委員会の議決書(別紙6)で、申立書に代替することは、虚偽の懲戒申立人の術中に陥ったのを同様である。

懲戒申立人が、ある事無い事申し立てても、綱紀委員会の議決書になってしまえば、虚偽告訴罪に問うことは困難になる。

このことが本件懲戒申立人の真のねらいなのである。

香川県弁護士会綱紀委員会、懲戒委員としては、懲戒申立人に申立補充書を出させず、綱紀委員会の議決書で懲戒申立書に代替したところに大きな誤りがある。

さらに、懲戒委員会の重大な落度は、この綱紀委員会の議決書に対する認否を対象弁護士に求めていない重大な落度がある。

 

 2、実際上は、懲戒請求者は、複数回にわたり対象弁護士に事件処理の催促はしていない。

 

   懲戒請求者は、A・Bの紹介で、対象弁護士の事務所で一度会った。

二度目は、何らの目的か明らかではなく、ホテルのロビーで挨拶をかわした程度である。

 

 懲戒請求者が複数回にわたり催促をしたというのであれば、その催促は、手紙か、メールか、電話か、携帯電話か、それ以外か、明らかにすべきである。本当にしたのであれば、催促の手段を明らかに出来るはずである。

  この点が最も重要であるので、対象弁護士は、この点に関し、懲戒申立書補充書を出させるべきであると主張しているのである。

綱紀委員会の聞き取りと、それに基づく議決書に代え得る問題ではないのである。

 

 3、着手金の受領、即委任契約の成立といえるか。

 

 委任契約は、民法上無償契約とされ、特約のある場合にのみ有償とされている(民648条1項)。

  もとより、委任契約も契約なので、契約の成立要件一般の要件が必要である。

  また、要物契約ではないので、物の提供も契約の成立要件ではない。

 

 委任契約の成立要件として、契約の申込と承諾が必要である。

  本件契約の申込の特殊性として、AとBが報告書を対象弁護士にし、その報告書を対象弁護士は見て受任の判断をする特殊委任契約なのである。

 

 別紙10(A)、別紙11(B)によれば、Aは、平成21年8月1日ごろ、報告書の作成をせず、懲戒申立人の委任契約は無かったものとするとの通知を対象弁護士にした。

  Bも、平成22年2月3日以降に、報告を止める通知を懲戒請求者と対象弁護士にしている。

  特にBの報告を止めた理由が重大である。Bは懲戒請求者側に無罪となったことに非があり、対象弁護士が本件委任契約を受けることが不当な事件の受任になるとして、報告を断っているのである。

懲戒請求者が無罪となった理由に、懲戒請求者にも非があるので、国賠は無理というのが、Bが報告を断った理由である。

 

 A、Bの報告の断りにより、委任契約は成立していない。

 

 それでは、着手金の交付との関係はどうなるのか。

  着手金の交付と委任契約の成立との関係を解明する必要がある。

  着手金の交付は委任契約の成否に関係が無い。

  無償の委任契約の場合はもとより、有償の委任契約であっても、要物契約ではないので、有償としての委任契約が例え口頭であっても成立する。

  そうすると、委任契約と着手金の交付とは別の契約であることになる。

  着手金の交付自体、委任契約とは別個の契約で、委任契約が成立すれば着手金となり、委任契約が不成立であれば着手金の交付契約も無効となる。

着手金の交付は、委任契約の成立によって、着手金となる条件付の委任契約とは別個の契約である。

委任契約が不成立であれば、法律上の根拠の無い預け金となり、不当利得返還請求の問題となるだけである。

反面、委任契約が無く、着手金の交付だけがあったとしても、契約の内容は不明である。委任契約としては着手金交付契約があっても成就していない。まして、Bがいうように、弁護士として受任すべきではない、不当な事件の委任のための着手金かもしれないのである。

何のために着手金の交付を急ぎ、着手金を先行させる目的を読み取る必要性がある。

不当な事件を受任されることがねらいかもしれないのである。

 

 着手金の受領、即委任契約の成立とする懲戒議決書の誤りは明らかである。

  着手金の交付と委任契約の成立の関係を何ら解明していない、単なる感情論なのである。

  香川県弁護士会が弁護士職務基本規程を熟知していれば、このような議決書にはならないはずである。

 

 4、A、Bは単なる紹介者に過ぎないか。

 

   議決書は、A、Bは単なる紹介者に過ぎず、委任契約の成否に関係は無いとする。

しかし、懲戒処分の異議申立及び効力停止の申立書(その2)(平成25年9月2日付)で、本件委任契約は、A・Bの報告書を対象弁護士においてそれを見て、契約の成否を決める特殊委任契約である旨を詳述している。

その詳述に代えることとする。

議決書は本件委任契約の特殊性を無視する不当なものである。

懲戒請求者において、委任契約の成立を焦り、着手金交付を先行させている特殊性・不当性を無視するものである。

 

 5、平成21年12月17日以降も、懲戒申立者は契約の履行を催促しているとの点について

 

   別紙10、B作成の「お詫び状」によれば、平成22年2月3日以降、Bは懲戒申立人に非があるので報告書は作成せず、国賠は無理であると、懲戒申立人に強く進言し、対象弁護士にも無理である旨伝え、同人の報告責任は終わった旨、述べている。

このように、平成21年8月1日にAから、平成22年2月3日以降にBから、本件委任契約は断られている。

従って、本件委任契約が成立したとする議決書は不当である。

   少なくとも、平成22年2月3日以降に確定的に委任契約は不成立が確定しているのである。

 

 

第3、弁護士職務基本規程の重要性

 

 1、議決書には、弁護士職務基本規程の一文字も出てこない。

   弁護士と委任者の委任契約の成立か否かを検討するに当たり、弁護士職務基本規程の一文字も出てこない、香川県弁護士会の議決書は異常な議決書と言わなければならない。

 

 2、いうまでもなく、弁護士は、委任契約を交わすに当たり、常に意識にあるのは、弁護士法、弁護士職務基本規程、そして報酬に関する規程である。

 

 3、本件においても、弁護士職務基本規定を意識している対象弁護士は、A、Bの報告の無い段階では、具体的に何を依頼されて、どのような委任を受けたのか、全く不明である。

そこで、基本規程29条による、適切な説明等は一切していない。

もとより、何を委任されているのか不明で、したくても出来ない状況なのである。

そして、基本規程30条の委任契約書も作成していない。

その上、Bは懲戒請求者と委任契約を交わすことが、不当な事件の受任(基本規程31条)になるとして報告を断ってきている(別紙10)。

そのような委任契約を対象弁護士が受任するはずがない。

 

 4、香川県弁護士会の議決書は、弁護士の最も基本とすべき、弁護士職務基本規程との関連を一切欠いている。

弁護士会の議決書ということもはばかられる議決書である。

 

 

第4、結論

 

   香川県弁護士会の懲戒議決書の不当性は、以上により明らかである。

 

  以上

 

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KJ法、マインド・マップ、ロールプレイングなどの技法を取り入れ、映画なども教材として活用しながら、学生と教員が相互に学び合うという参画型の授業を実践しています。現在の研究テーマの中心は、法教育です。
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