本日のブログには、昨日の記事の続きを掲載させて頂きます。
もう一つのお願いは、学部長や香川大学本部と交渉する際には、事前に、労働基準監督官に相談するとともに、組合の代理人として弁護士を同席できるようにして頂きたいということです。
かつて、私が書記長を務めた時のことです。委員長、副委員長、そして、私の三人で、大学当局と交渉をしたことがあります。
香川大学本部の会議室で、午後3時から交渉が始まりました。大学当局の代表者は、確か総務部長で、この方は文部省から出向されて来た人物でした。この方は、以前にも香川大学に出向されておられたとのことで、午後3時30分過ぎまで、以前着任されていた時の思い出を語られました。
委員長、副委員長、そして、私は呆気にとられながらも、総務部長のお話を拝聴しました。内心、なぜ総務部長が昔話をされるのかと訝しく思いながら、三人とも話を遮ることはできませんでした。
総務部長の真意に気が付いたのは、午後4時になった時のことです。総務部長は、ちらりと時計に目をやりました。そして、即座に「時間ですから」と述べて、席を立たれたのです。
この瞬間、総務部長が時間稼ぎをしていたことに気が付きました。これから本格的な交渉を開始しようとした矢先に、時間を理由にして交渉が打ち切られるとは、全く予想もしていなかったのです。文部官僚である相手は、まさに交渉のプロだと痛感させらました。
今、香川大学は国立大学法人です。組合の交渉相手である労務担当理事は、大学で研究教育活動に従事された体験は全くない方です。
香川大学が国立大学法人になった際に、最初に労務担当理事になられた方と懇談したことがあります。その席で、香川大学は人件費が多過ぎると言われました。この発言に、違和感を覚えたことを、昨日のように思い出します。
仏教学者として高名で、文化勲章を受賞された中村元博士は、「今のわが国の現状では、大学(つまり建物敷地プラス資金プラス設備)が研究や教育の主体であり、教師はそこで用いられている道具にすぎず、学生はその道具に供せられる材料にすぎない。組織が教育する立て前になっているが、それは本末転倒である。その立場は唯物論である。本来は人間が人間を教育するのでなければならぬ。(中略)ドイツやオランダの学位授与の形式を見ると、学位は個々の教授の権威のもとに与えられるのであり、大学の権威のもとではない。それは、診断書は個々の医師の責任において書くのであって、病院が書くのではないのと同じである。」と、岡本道雄臨教審会長に提出された「教育改革に関する意見書」で主張されました。この主張は、今から32年前になされたものです(中村元著『比較思想の軌跡』(東京書籍、1993年)。
私自身、2020年3月31日に香川大学を定年退職する寸前まで、香川大学の構成員の方々が、少しでも気持ち良く過ごすことができるように、微力ながら手立てを尽くそうと決意しております。
その上で、香川大学から飛翔し、まずは学習支援を中核に据えた株式会社を設立し、次に、インターネットを活用した大学を創設する所存です。今後ともご指導ご鞭撻のほど、くれぐれもよろしくお願い申し上げます。
以上
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これまで義捐金を振り込まれた皆様方には、心より厚く御礼申し上げます。皆様方からの義捐金の振り込み通知が届く度に、私は涙が込み上げて参ります。ありがたい限りです。
なお、義捐金の収支に関しては、裁判がすべて終了した時点で明らかにさせて頂きます。
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大学と各種の専門学校で、法律学、哲学、社会学、家族社会学、家族福祉論、初等社会、公民授業研究、論理的思考などの科目を担当しています。
KJ法、マインド・マップ、ロールプレイングなどの技法を取り入れ、映画なども教材として活用しながら、学生と教員が相互に学び合うという参画型の授業を実践しています。現在の研究テーマの中心は、法教育です。
私は命ある限り、人間を不幸にする悪と闘い抜く覚悟です。111歳までは、仕事をしようと決意しています。