シナリオ「三つ子の魂百まで-三歳児から学ぼう日本国憲法を-」のつづきをご紹介致します。このシナリオは、2021年度のさぬき映画祭シナリオコンクールに応募した作品です。
19 香川大学・5号館・202教室
「ようこそ、社会科研究室へ」との模造紙が、教室の上壁に貼られている。壁に向かってホワイトボードが置かれ、その前にパイプ椅子が横8列、縦5列に並べられ、幼い子が5名、低学年生が8名、小学校高学年生が10名、高校生が5名、保護者と思われる男性が3名、女性が7名着席。劇は無事に終了し、早苗が微笑みながら登場する。
早苗「(マイクを握りながら)今から、劇のメンバーを紹介します。私はアナウンサー役をした社会科研究室二年の真鍋早苗です。高校の先生を目指しています」
着席している人々が拍手する。
早苗「つぎに、黒マントのお兄さんを紹介します」
賢治が、両手を高々と拡げながら登場する。
賢治「(高笑いしながら)俺が国家権力の役をした黒田賢治です。将来は、フリーター志望のチャランポラン人間です」
「憲法君」と書かれた段ボール箱を身にまとった洋平が、ニコニコしながら登場する。
洋平「憲法ビームは凄かったでしょう」
20 香川大学・5号館・202教室・参加者席
黒マント姿の賢治と、段ボール箱を身にまとった洋平が、子供達にキャンディーの入った小袋を配っている。
早苗「お待たせしました。最後に、劇のシナリオ作成、演出、監督を一人で担当した学生を紹介します。皆さんにクイズです。男の学生でしょうか?女の学生でしょうか?」
前列に座っている幼稚園児らしい男の子が「男に決まっているよ」と叫ぶ。
早苗「残念でした。女の子です。大塚さんです。社会科研究室のスーパー・ヒロインです」
希望が拍手をしながら現れる。
希望「今日はありがとうございました。社会科研究室二年の大塚希望です。中学校の社会科の先生になることを目指しています」
参加者が全員立ち上がって拍手する。「楽しかったよ。お姉ちゃん」と小学校低学年生が声を掛ける。
希望「(ニコニコしながら)ありがとう。ありがとうございます。会場にいる全ての人に感謝します」
つづく
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大学と各種の専門学校で、法律学、哲学、社会学、家族社会学、家族福祉論、初等社会、公民授業研究、論理的思考などの科目を担当しています。
KJ法、マインド・マップ、ロールプレイングなどの技法を取り入れ、映画なども教材として活用しながら、学生と教員が相互に学び合うという参画型の授業を実践しています。現在の研究テーマの中心は、法教育です。
私は命ある限り、人間を不幸にする悪と闘い抜く覚悟です。111歳までは、仕事をしようと決意しています。