御礼を申し上げるのが、大変遅くなりましたが、桃太郎様から長文のコメントを頂きました。心より厚く感謝申し上げます。
以下、桃太郎様のコメントをご紹介させて頂きます。
記
» 『歴史は終わっていない』
1989年の夏、ひとつの論文が発表された。フランシス・フクヤマによる「歴史の終わり」である。
この論文は、ソ連邦を筆頭に共産圏が息も絶え絶えの状況下において発表され、自由主義陣営の「勝利宣言」として世界に受け止められたものである。発表直後に東欧諸国が民主化へと進み、1911年には、ソ連邦が姿を消した。フクヤマは「歴史が終わった後の世界」を次のように分析している。
< 冷戦後の世界では国家間の対立というものはなくなり、それは経済的分野のみ存在するようになり、人々は安堵と退屈のうちに、『最後の人間』へと至る 。さらに、各地において宗教や民族といった違いを中心に紛争が起こるかも知れないが、民主・自由主義が一番合理的な政治体制であるという事実はゆるがない>と。
このソ連邦崩壊後の「社会主義は敗北し、資本主義が勝利した」との言説は、その後の歴史を見るとき、果たして妥当であったかどうかは真に怪しい。その妥当性は今回の「ソ連のウクライナ侵攻」の問題においても問い直されている。
すなわち、1990年以後の東欧をどう安定させるかという長期的視点を欠いた欧米先進国の思いあがり・傲慢さが、「世界の安定化」への道筋を破綻させたと思われるからである。
少なくとも、バルト三国、ベラル-シ、ウクライナについては、概ね 2000年ころには、「中立国」として{NATO」からも「ロシア」からも緩衝地帯として「白紙化」すべきであることが欠かせなかったはずである。
戦略核の保有数が米国と対等以上の「ロシア」に対する判断が甘かったのであり、それが現在の惨劇に至る原点を生んだのである。この点において、米・英・仏の世界指導者としての責任は重い。
さらに、日本は、アジアへの侵略戦争責任と原爆被災国としての反省から、世界平和のリ-ダ-として鋭意努力すべきであるが、その存在感を世界に示せない状況である。「制裁」をどうするかという、「尻馬に乗る」程度で、金儲けだけが得意な国でしかない姿は惨めである。根本的な「世界平和」への道すじを説き続けることこそ、日本に求められている責任と考えるのだが・・・、虚しい思いでしかない。
「イラクのクエ-ト侵攻」への米国の独善的な攻撃、その後の「フセイン打倒のイラク戦争」の結末がどれほどの悲惨なイスラム・中東問題を残したかなど、世界平和の礎を築く上でも、何を持って「正義」と捉えるかは、甚だ疑問である。
「共産主義憎し」の価値観でもって都合よく手なずけられた、1989年以降の東欧諸国が、二度と「全体主義」の専制政治、人民抑圧の政治は許されないとの価値観を共有し、国家存立の保障を「NATO」の加入によって図ろうとしたにしても、欧米一辺倒の国家形成では、国家百年の方向づけにおいて慎重さを欠く判断ではなかったか?
「人種・民族」の違いや、「政治的価値判断」の違いに対する「世界市民的な寛容さ」「人類愛」がどの国のリ-ダ-・政治家、そしてすべての人民にも問われている。
世界平和は、「制裁」や「平和の呪文」だけでは手にすることはできないのだ。
桃太郎 2022/02/28(Mon)23:17:47 編集
» 池田大作先生 出番です
< 追 伸 >
池田大作先生へ
世界の危機が迫っています。「 世界平和への提言」を、今こそ、発信すべき時です。
桃太郎 2022/02/28(Mon)23:30:30 編集
以上
ランキングに参加していますので、クリックをお願い致します。
にほんブログ村
***************************
これまで義捐金を振り込まれた皆様方には、心より厚く御礼申し上げます。皆様方からの義捐金の振り込み通知が届く度に、私は涙が込み上げて参ります。ありがたい限りです。
なお、義捐金の収支に関しては、裁判がすべて終了した時点で明らかにさせて頂きます。
10 | 2024/11 | 12 |
S | M | T | W | T | F | S |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | |||||
4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | |
10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 |
17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 |
24 | 25 | 26 | 27 | 28 | 29 | 30 |
大学と各種の専門学校で、法律学、哲学、社会学、家族社会学、家族福祉論、初等社会、公民授業研究、論理的思考などの科目を担当しています。
KJ法、マインド・マップ、ロールプレイングなどの技法を取り入れ、映画なども教材として活用しながら、学生と教員が相互に学び合うという参画型の授業を実践しています。現在の研究テーマの中心は、法教育です。
私は命ある限り、人間を不幸にする悪と闘い抜く覚悟です。111歳までは、仕事をしようと決意しています。